欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2012/11/14

総合 - ドイツ経済ニュース

ルフトハンザが客室乗務員と新労使協定

この記事の要約

次期労使協定の内容をめぐる交渉に行き詰っていたルフトハンザ航空と客室乗務員労組UFOは9日、調停役を務めたベルト・リュルップ氏(政府経済諮問委員会の前委員長)の提案を受け入れる意向を表明した。これにより、UFOが同航空を […]

次期労使協定の内容をめぐる交渉に行き詰っていたルフトハンザ航空と客室乗務員労組UFOは9日、調停役を務めたベルト・リュルップ氏(政府経済諮問委員会の前委員長)の提案を受け入れる意向を表明した。これにより、UFOが同航空を対象に今後、ストライキを実施する可能性はなくなった。調停案はUFOの組合員投票を経て発効する。

\

ルフトハンザはハブ空港であるフランクフルトとミュンヘン以外から発着する国内便と欧州域内便を傘下の格安航空子会社ジャーマンウイングスに統合し、来年1月に新会社として発足させる。競合の格安航空にシェアを奪われ業績が悪化していることに対応する狙いで、ルフトハンザの客室乗務員の多くは同子会社に異動することが避けられない状況だ。

\

ジャーマンウイングスの給与水準はルフトハンザ本体を大幅に下回ることから、客室乗務員の間に警戒感は強く、UFOは8月から9月にかけて断続的にストライキを実施。労使は9月7日、次期労使協定の締結に向けて調停手続きに入ることで合意していた。

\

労使の代表が今回、同意した調停案には、客室乗務員はジャーマンウイングスに異動する場合でもルフトハンザに籍を残すことが盛り込まれた。このほか、◇2014年末までは整理解雇を実施しない◇2016年までは派遣社員を投入しない◇給与を来年4.6%引き上げ、一時金320ユーロも支給する――も明記されている。

\