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2012/11/28

経済産業情報

中国航空会社がエアバス機の購入再開

この記事の要約

中国東方航空は23日、エアバスの短距離旅客機「A320」を60機発注したと発表した。欧州連合(EU)の欧州委員会が域内を発着する航空機に対して実施している二酸化炭素(CO2)の排出規制について、EUと域外を結ぶ国際線への […]

中国東方航空は23日、エアバスの短距離旅客機「A320」を60機発注したと発表した。欧州連合(EU)の欧州委員会が域内を発着する航空機に対して実施している二酸化炭素(CO2)の排出規制について、EUと域外を結ぶ国際線への適用を1年間凍結する方針を12日に打ち出したことを受けた措置とみられる。中国政府は同規制を強く批判し、自国の航空会社に対しエアバス機の新規購入を控えるよう圧力をかけてきた経緯がある。

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今回の成約額はカタログ価格ベースで54億ドルに上る。今後、中国政府が承認すると取引は正式に成立。天津にあるエアバスの工場で最終組み立てが行われ、2014年から17年にかけて納入される。

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EUは地球温暖化対策の一環として、排出量取引制度(EU-ETS)に基づき域内の空港を発着するすべての航空会社にCO2の排出削減を義務づけ、達成できない場合は超過分の排出枠を購入するか、制裁金の支払いを求めている。域外国はEU域内だけでなく飛行ルート全体が規制の対象となる点や、制裁金が温暖化対策費ではなくEUの財源になる点などを批判。中国政府は、自国の航空会社に対しEUルールに従わないように指示していた。

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