高級車大手の独BMW(ミュンヘン)は部品調達に際してサプライヤーの技術革新力をこれまで以上に重視する意向だ。過去数年に渡って取り組んできたコスト削減ではすでに十分な成果が出ており、今後は品質・技術力分野に軸足を移す。2012年4月に就任したクラウス・ドレーガー調達担当取締役への取材をもとに12月27日付『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が報じた。
\同社は「ナンバー・ワン」と銘打った収益力強化プログラムを07年に開始、調達コストを4年間で計40億ユーロ以上、圧縮した。今後はコストとともに、サプライヤーの柔軟性、クオリティ、技術革新力を重視する。
\背景には環境規制などの強化がある。欧州連合(EU)では新車の二酸化炭素(CO2)排出量を2020年までに現在の走行1キロメートル当たり136グラムから95グラムに削減することが義務づけられるため、BMWは車体軽量化やエンジン改良、空気抵抗の削減などに取り組んでいる。先進的な環境対応車を開発するにはサプライヤーの技術革新力をフルに活用する必要がある。
\