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2013/1/2

経済産業情報

バッテンフォールが独に損賠35億ユーロ請求か

この記事の要約

スウェーデン国有のエネルギー大手バッテンフォールがドイツを相手取った損害賠償請求訴訟を世界銀行傘下の国際投資紛争解決センター(ICSID)に起こす意向だ。ドイツが一昨年に決定した原発廃止の前倒し政策を受けて、損害を被った […]

スウェーデン国有のエネルギー大手バッテンフォールがドイツを相手取った損害賠償請求訴訟を世界銀行傘下の国際投資紛争解決センター(ICSID)に起こす意向だ。ドイツが一昨年に決定した原発廃止の前倒し政策を受けて、損害を被ったとしている。スウェーデンのペーター・ノーマン財務相は議会で損賠請求を妥当とする見解を表明。同社を支持する姿勢を示している。現地紙によると、買収請求額は35億ユーロに上るもようだ。

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ドイツは2011年3月の福島原発事故を受けて高経年化原発の即時廃止を決定。バッテンフォールはクリュンメル、ブルンスビュッテル両原発の稼働停止を命じられた。

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バッテンフォールはすでに、ドイツの憲法裁判所に政府決定の違憲性確認を求める訴状を提出している。ただ、同社は国有企業であるため、提訴資格がないとして訴えが受理されない可能性があり、それを踏まえてICSIDへの提訴準備を進めているもようだ。

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