化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)は22日、中国石油化工集団(シノペック)と共同でイソノナノール(INA)の合弁生産会社を設立すると発表した。中国での需要拡大に対応する考え。広東省茂名市に工場を建設し、2015年半ばから生産を開始する予定だ。
\折半出資の合弁会社BASF MPCC Co. Ltd.を設立する。社名はすでに茂名当局から承認されている。新会社は茂名にあるシノペック子会社Moaming Petrochemical Company(MPCC)の生産拠点に統合され、原料の供給を受ける。INAは環境に優しい次世代柔軟剤の原料として利用されている。
\一方、BASFは21日、マレーシアの国営石油大手Petronasと共同で特殊化学品の合弁会社を同国南部に設立する計画を両社の合意で破棄したと発表した。合弁設立に向けた条件交渉で折り合えなかったためと説明している。同合弁では主に東南アジア市場向けにINA、高反応性ポリイソブチレン、非イオン系界面活性剤、メタンスルホン酸を生産する予定だった。BASFは今後、生産拠点の新たな候補地を模索する。
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