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2013/3/20

企業情報

Commerzbank AG―増資で国などの匿名出資を全額返済へ―

この記事の要約

独銀行2位のCommerzbank(フランクフルト)は13日、増資計画を発表した。市場資金を調達し、政府傘下の金融市場安定化基金(Soffin)と保険大手Allianzから受けている匿名出資(Stille Einlage […]

独銀行2位のCommerzbank(フランクフルト)は13日、増資計画を発表した。市場資金を調達し、政府傘下の金融市場安定化基金(Soffin)と保険大手Allianzから受けている匿名出資(Stille Einlage)を全額返済する方針。4月19日の株主総会で決議し、5月中旬に実施する予定だ。

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同行は金融危機と同業Dresdner Bankの買収で財務が悪化したため、2008年と09年にSoffinを通して国から総額182億ユーロの支援を受けた。このうち162億ユーロを匿名出資、残りを自社株が占める。匿名出資のうち143億ユーロは増資を活用して11年に返還しており、現在は16億3,000ユーロまで低下している。

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今回の増資では25億ユーロを調達。SoffinのほかAllianzの匿名出資(約7億5,000万ユーロ)も全額返済する。返済総額は合わせて約24億ユーロに上る。

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Commerzbankは増資に先立つ4月の株主総会で株式併合も決議する。併合比率は10対1で、発行済み株式58億3,000万株は5億8,300万株に圧縮される。新株を発行すると、国の出資比率は20%未満となり、重要議決の拒否権が発生する25%を割り込むことになる。

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