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2013/3/20

経済産業情報

ノルウェー国営電力が独のガス発電所を停止

この記事の要約

ノルウェー国営電力大手のスタットクラフトは14日、独北部のランデスベルゲンにあるガス発電所の操業を停止すると発表した。設備が老朽化しているため、天然ガス価格が高騰している現状では採算が取れないと事情を説明している。再生可 […]

ノルウェー国営電力大手のスタットクラフトは14日、独北部のランデスベルゲンにあるガス発電所の操業を停止すると発表した。設備が老朽化しているため、天然ガス価格が高騰している現状では採算が取れないと事情を説明している。再生可能エネルギー発電の増加でガス発電所の運転停止時間が増えていることも響いたとみられる。

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ランデスベルゲン発電所は今後、緊急時にのみ稼働するコールドリザーブ(予備発電能力)に組み込まれる。経営陣は同発電所に勤務する45人について、現地のバイオマス発電所に配置換えすることを検討する。

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スタットクラフトは昨年も独エムデンのガス発電所を停止した。ランデスベルゲンを除くと現在ドイツで操業している同社のガス発電所はヘルデッケ(ノルトライン・ヴェストファーレン州)1カ所。今夏からは同州のフュルトで発電効率の高いコンバインド・ガスサイクル発電所も稼働させる。

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ガス発電はドイツが2011年に打ち出したエネルギー転換政策で、発電量が天候に大きく左右される再生可能エネルギー発電を補う重要な役割を果たす。だが、再可エネの補完役という位置づけのため、稼働時間が短く、採算を取りにくくなっている。バイエルン州中部にある、世界最高水準の発電効率を誇るガス発電所「Irsching 5」は3月末で運転が打ち切られる公算が高い。

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