独玩具最大手Simba-Dickeのオーナー社長ミヒャエル・ジーバー氏は21日、鉄道模型メーカーの独Maerklin(ゲッピンゲン)を買収すると発表した。同氏の子息フロリアン・ジーバー氏と共同で設立したSieber & Sohn GmbH & Co. KGを通して取得する。取引金額は公表していない。
\Maerklinは1859年創業の老舗メーカーで、かつては子供に絶大の人気を誇っていた。だが、コンピューターゲームの登場を受けて需要は後退。2006年には金融投資会社の傘下に入り再建を進めたが、09年に経営破たんした。現在は業績が回復し、2012年は売上高を前年比2.9%増の1億800万ユーロに拡大。黒字も計上したという。
\社員は全員(1,100人)継続雇用され、債務も債権者に返済される。
\買収交渉は経営悪化に伴い独拠点で導入されていた社内労使協定の廃止を金属労組IGメタルが要求したため難航したが、独拠点の社員(470人)の98%が同協定の存続を支持したため成立した。協定内容は、有給休暇手当とクリスマス手当を削減し賃上げも見送る見返りとして、2019年まで整理解雇を見合わせるというもの。
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