独小売大手のRewe(ケルン)は21日、西南ドイツで事業展開する独立系の同業WASGAU AGを買収すると発表した。同地域での勢力を強化する狙い。買収の成立には連邦カルテル庁の承認が必要となる。
\WASGAU AGの過半数株(53.1%)を保有する持ち株会社WASGAU Food Beteiligungsgesellschaft mbHの資本51%を創業家から譲り受けるとともに、WASAG AGの残り46.9%を株式公開買い付け(TOB)で取得する。TOB価格は1株当たり10.36ユーロで、前日の終値を60%上回る水準。WASGAU AGの時価を約6,800万ユーロと評価した。WASGAU AG株24.98%はReweの競合Edeka Suedwestが保有しており、同社がTOBに応じるかは不明。
\WASGAU AGはラインラント・ファルツ、ザールラント州で事業を展開。床面積600~4,000平方メートルの店舗を計87カ所、展開している。従業員数は4,000人で、2011年には4億8,2000万ユーロを売り上げた。小売市場の寡占が進む中で生き残った数少ない独立系の小売チェーンのため、カルテル庁が買収計画を承認するかは不明だ。
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