独連邦医薬品・医療機器審査局(BfArM)と独連邦血清・ワクチン研究所(PEI)は20日、医薬品の名称(商品名)に関するガイドラインを発表した。似通った・紛らわしい名称に起因する処方ミスや、副作用がないかのような印象を与えるイメージ先行のネーミングなどから患者を守ることが狙い。
\市場に出回っている医薬品の多くには、競合製品より優れた薬効があるかのような印象を与える「スーパー(超)」「エクスプレス(即効)「フォルテ(強)」といった用語があふれている。また、避妊薬には花の名前や小ささ・かわいらしさを表す「-ette」などの縮小辞がついた名称が多く、血栓症や腫瘍といった重大な副作用が起こるリスクを消費者の目からそらしてしまう恐れがある。さらに、類似した名称の薬剤が著しく薬効が異なる場合は、誤投与により取り返しのつかない事態が起こりかねない。
\『シュピーゲル』(オンライン版)によると、BfArMとPEIはこうした弊害を防ぐため、製薬会社を相手取って製品の名称変更を求める訴訟を過去に起こしたものの、勝訴は極めて困難という。このため、今回のガイドラインによって名称や成分などの表示に厳密な基準を設け、不適切な名称や表現を事前に排除する考えだ。
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