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2013/4/17

経済産業情報

金属盗難の予防策が効果、DBなどで件数減少

この記事の要約

ドイツ鉄道(DB)、RWE(エネルギー)、ドイツテレコム(電気通信)の3社と独金属販売事業者連盟(VDM)は9日、3社を対象とした金属盗難犯罪の件数が昨年は約3,400件となり、前年から10%以上減少したと発表した。防犯 […]

ドイツ鉄道(DB)、RWE(エネルギー)、ドイツテレコム(電気通信)の3社と独金属販売事業者連盟(VDM)は9日、3社を対象とした金属盗難犯罪の件数が昨年は約3,400件となり、前年から10%以上減少したと発表した。防犯対策の強化が奏功したとしている。

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DBの盗難件数は約2,700件で、およそ10%減少。RWEでも前年の466件から423件へと9%減少した。レールなどに人工DNA塗料を塗布するとともに、警察当局や金属販売・リサイクリング業界団体との連携を強化したことで、盗難品を転売しにくい環境を作り出したことが大きいようだ。

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ただ、被害額は3社合わせて2,000万ユーロ強(うちDBが1,700万ユーロ)と依然として多い。また、例えばDBの場合は盗難に伴う運行の遅延が述べ4,000時間に上っており、それに伴う企業イメージの悪化は看過できないという。

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金属盗難は金属価格の高騰を受けて近年、増加傾向にあり、3社とVDMは昨年、盗難対策のアライアンスを形成した。現在は鉄鋼リサイクリング業界団体BDSVも加盟している。情報交換を行うほか、盗難があった際はVDM、BDSV加盟企業に連絡を入れ、犯人が盗難品を販売しにくい環境をつくっている。

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