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2013/5/2

経済産業情報

心理療法受診、女性は男性の2倍に

この記事の要約

心理療法に受ける被保険者が全体の4%に上ることが、公的健保組合Techniker Krankenkasse(TK)が4月25日に公開した2011年のデータで分かった。特に女性の受診率が高く、男性の2倍以上に達している。ま […]

心理療法に受ける被保険者が全体の4%に上ることが、公的健保組合Techniker Krankenkasse(TK)が4月25日に公開した2011年のデータで分かった。特に女性の受診率が高く、男性の2倍以上に達している。また、東ドイツよりも西ドイツに住む人、田舎よりも都会在住者の方が受診率が高い。

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患者の比率はどの年代も男性より女性の方が高い。特に41~50歳では男性3.5%に対し女性は7.3%に上った。地域別ではベルリン、ハンブルグ、ブレーメンの都市州がすべて6%を超えた。ザクセンを除く東ドイツは2.5%以下にとどまる。

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患者の4分の1は適応障害や軽度のうつ病と診断され、一回の診察で治療が終了した。

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TKによると、治療内容の選択には各地域の「くせ」がある。例えばハンブルグでは深層心理学に基づく心理療法、ノルトライン・ヴェストファーレン州とザクセン州では行動療法、ベルリン、ブレーメン、バイエルン州では精神分析療法が主に行われている。

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患者の症状が落ち着くまでに必要な治療回数は行動療法で25回に上るとされる。1回当りの治療費は82ユーロと高く、保険会社の負担になっているため、TKは初めて治療を受ける患者に対し、心理療法が必要かどうかについて中立な立場からカウンセリングを受けるよう勧めている。

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療法を受けた患者の3分の2は治療前より症状が改善した。TKは今年も心理療法に通う患者数が増えるとみて、新たに1,150カ所の診療所を保険の適用対象に追加した。

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