経営不振の太陽電池メーカーConergy(ハンブルク)は14日の決算発表で、サプライヤー2社が同社の転換社債、合わせて460万ユーロを引き受けることを明らかにした。事業のグローバル化資金に充てる意向だ。同社は3月末時点で債務が自己資本を9,600万ユーロ上回る債務超過に陥っており、運転資金の確保は緊急の課題となっている。
\転換社債を引き受けるサプライヤーについては「フランクフルト・アン・デア・オーダーのモジュール工場に部品を納入する企業」と説明するにとどめ、社名を明かしていないものの、フィリップ・コンベルク社長は「中国の投資家ではない」と明言した。同社には中国企業が出資するとの観測が以前からあり、それを否定した格好。転換社債を株式化すると、出資比率は3%弱になるという。
\2013年1-3月期(第1四半期)の最終損益は1,780万ユーロの赤字となり、損失幅は前年同期の1,470万ユーロから膨らんだ。売上高は24.3%増の1億2,210万ユーロに拡大したものの、製品価格が急落したことが影響。営業損失(EBITベース)も前年同期の1,150万ユーロから1,500万ユーロへと増加した。
\同社によると、太陽電池モジュールの価格は最近、上昇に転じている。欧州連合(EU)が6月から中国製品に反ダンピング関税を課すことを受けて、中国メーカーが製品価格をやや引き上げているという。
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