公的健保組合のBarmer GEKは11日、加入者に処方されている医薬品に関する実態調査レポートを発表した。それによると、同健保の2012年薬剤費支出は40億ユーロで、前年を0.7%上回った。患者当たりの支出額には大きな開きがあり、極めて高価な薬を処方される0.4%の加入者で薬剤費全体の1割、4%の加入者で同5割を占めた。
\高齢者(65歳以上の加入者)を対象に、何種類の薬効成分が処方されているかを調べたところ、「1~2種類」が25.9%、「3~4種類」が24.5%、「5~7種類」が21.6%で、11種類以上の人も3.4%いた。6種類以上の薬効成分を処方される(多剤投与)高齢者の割合は男性で33.4%、女性で33%に上っており、85~89歳の層では男性の46.9%、女性の47.4%が該当した。90~94歳の層ではそれぞれ45.9%、48.4%に上る。
\今回のレポートでは、20歳未満の子供・青少年に対する向精神薬の処方が増えていることも明らかになった。向精神薬を処方された女子は05年には1万人当たり16人だったが、12年には19人に増加。男子も29人から44人に増えた。
\薬を処方された子供が診断された病名(11年)をみると、「注意欠陥・多動性障害(ADHD)」が48%で最も多かった。「社会的行動の障害」は29.3%、「うつ病」は25.7%、「不安障害」は19.1%、「知能指数低下」は18.2%だった。
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