宝飾品や時計、筆記具の高級ブランドを展開するスイスのRichemont(ベルヴュー)が8日発表した2013年9月中間期決算の売上高は前年同期比4%増の53億2,400万ユーロとなり、増収幅は前年同期の12%を大きく下回った。ユーロ高の影響を強く受けた格好で、為替要因を除いたベースでは9%増加した。これまで大きく伸びていた中国売上が減少したことも足かせとなった。
\売上高を地域別でみると、伸び率が大きかったのはアメリカ大陸で、12%増の7億8,400万ユーロに拡大。欧州・中欧も8%増の20億200万ユーロと好調だった。アジア・太平洋(日本を除く)は1%増の21億2,400万ユーロ。日本は円安が響いて8%減の4億1,400万ユーロへと大きく落ち込んだものの、為替の影響を除いたベースでは18%の増収だった。
\9月中間期の最終利益は10%増の11億8,500万ユーロに拡大した。コスト削減と為替予約が奏功した格好。ただ、増益幅は前年同期の50%超に比べると小さい。
\同社は記者会見で、経営不振の高級カバンブランド「Lancel」を売却するとした市場観測を否定。売却を検討した事実は認めたものの、現時点では高い売却益を実現できないため、当面あり得ないとの立場を明らかにした。
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