機械大手の独Voith（ハイデンハイム・アン・デア・ブレンツ）は11日の決算発表で、コスト削減プログラム「Voith 150+」を発表した。市場環境の変化を受けて業績が悪化していることに対応。事業の整理や業務プロセスの改善に取り組むとともに、従業員を計1,000人削減する。2014年9月期には利益を拡大する意向だ。
\人員整理はドイツとオーストリアで実施。コストは約1億ユーロを見込む。経営上の理由による整理解雇は見合わせる。
\業績が特に悪化しているのは製紙機械と発電所事業。製紙機械事業の売上高は4年前の10億ユーロ強から1億ユーロ未満に激減した。フベルト・リーンハルト社長によると「市場は死んでいる」という。
\発電所事業の業績は原発廃止と再生可能エネルギーの拡充を柱とするドイツの「エネルギー転換政策」を受けて悪化した。発電所の保守点検や清掃需要が大幅に減少。また、揚水発電用タービンの売上高はこの2年間で5億ユーロから1億ユーロ未満に縮小した。
\2013年9月通期の最終利益は6,300万ユーロで、前期の1億1,400万ユーロから大幅に悪化した。業績不振のほか、コスト削減プログラムで1億5,600万ユーロを計上したことが影響。営業利益（特別費計上前）も前期の3億4,100万ユーロから3億800万ユーロへと落ち込んだ。売上高は横ばいの57億2,400万ユーロ。受注高は前期の57億ユーロから52億ユーロに縮小した。
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