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2013/12/18

経済産業情報

高速鉄道Velaro Dの商業運転、なおもメド立たず

この記事の要約

電機大手のシーメンスにドイツ鉄道(DB)が発注した高速鉄道「Velaro D」の商業運転は現時点で開始のメドが経っていないもようだ。DBのリューディガー・グルーベ社長は先ごろ『ハンデルスブラット』紙に、連邦鉄道庁(EBA […]

電機大手のシーメンスにドイツ鉄道(DB)が発注した高速鉄道「Velaro D」の商業運転は現時点で開始のメドが経っていないもようだ。DBのリューディガー・グルーベ社長は先ごろ『ハンデルスブラット』紙に、連邦鉄道庁(EBA)の許可が2週間以内に下り、クリスマスまでに投入できるとの見通しを示したが、同庁の広報担当者は12日dpa通信に対し、「解明すべき問題はなお残っている」と発言。グルーベ社長の発言に水を差した。

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シーメンスは2008年12月、高速鉄道「ICE3」をベースに開発した動力分散方式車両Velaro D、16編成をDBから受注。当初は納期を11年末としていたが、車両制御プログラムに問題があるためEBAの審査が長期化し、納入できない状態となっている。シーメンスの広報担当者は「(商業運転)許可の正確な日程はEBAが決定するもので、わが社の責任範囲にはない」との立場を示した。

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16編成のうち2編成については現在、テスト走行が行われている。グルーベ社長はこの2編成を近日中にダイヤに組み込めるとみていた。DBは車両不足でダイヤのやり繰りに苦労しており、Velaro Dを1日でも早く投入したい考えだ。

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