スイスの大手銀行Julius Baer(チューリヒ)は15日、ドイツのプライベートバンク事業を今年、黒字転換させる計画を明らかにした。来年からは利益を大幅に拡大していくとしている。スイスの銀行がドイツの同事業で黒字を計上したことはこれまでなく、スイス銀Credit Suisseはドイツの当該事業を独Bethmann Bankに売却した。
\Julius Baerによると、ドイツには年収1億ユーロ以上の富裕層が約2万3,000人いる。そのうち各35%をDeutsche Bankなどの大手銀行と、貯蓄銀行・信用協同組合が顧客として確保している。Julius Baer独法人のハイコ・シュラーク社長は、大手銀行は組織再編の最中で顧客に注意が回りにくく、貯蓄銀行と信用協同組合は資産管理能力が低く富裕層の信頼が低いと指摘。プライベートバンクに特化し世界各地に拠点を持つJulius Baerはドイツで新規顧客を増やしやすい状況にあるとの見方を示した。昨年は管理する資産規模が拡大したという。
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