エネルギー大手の独RWE(エッセン)は28日、評価損の規模が2013年9月末に比べ約33億ユーロ拡大することが分かったと発表した。火力発電所の収益性が欧州全般で低下していることが響いた。これに伴い2013年12月通期の最終損益が押し下げられ、初めて赤字に転落する見通しだ。営業利益については影響を受けないとしている。
\評価損33億ユーロのうち29億ユーロは火力などの従来型発電の分野で発生する。残りは再生可能エネルギー分野が占める。
\欧州では現在、電力の卸価格が低下している。業界の過剰な発電能力と、発電量を需要に合わせて調整できない再可エネの増加が直撃している格好で、1メガワット時当たりの価格は2010年の60ユーロから40ユーロ未満に下落した。ドイツでは再可エネ電力を優先的に供給する政策が取られているため、火力発電の採算は特に悪化している。
\競合Eonでは現時点で評価損が発生してない。同社の広報担当者はロイター通信に対し、「資産評価を恒常的に行っている」と発言。評価損が確認された場合はその都度、情報を開示することを明らかにした。
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