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2014/2/19

経済産業情報

勤務時間外の電話・メールは労働時間口座に貯蓄へ=労使合意

この記事の要約

従業員が勤務時間外に業務メールや電話を送受信した場合、その時間を労働時間口座に貯蓄するルールを、自動車大手のBMWが導入する。ノートパソコンや携帯電話の普及を受けて勤務時間外に仕事を余儀なくされるケースが増えているためで […]

従業員が勤務時間外に業務メールや電話を送受信した場合、その時間を労働時間口座に貯蓄するルールを、自動車大手のBMWが導入する。ノートパソコンや携帯電話の普及を受けて勤務時間外に仕事を余儀なくされるケースが増えているためで、ドイツ国内の従業員(計7万9,000人)の約半数に適用する。ライフワークバランスの改善に向けた取り組みとして注目を集めている。

従業員代表の事業所委員会との間で同ルールを取り決めた。対象となる従業員は今後、勤務時間後や休暇中に電話を受けたりした場合、所要時間をすべて労働時間口座に貯めることができるようになる。また、仕事関係のメール/電話を一切受けたくない時間帯がある場合は、上司と話し合ってその時間を取り決めることができる。

勤務時間外のメール/電話は被用者のストレスの原因として近年、大きな問題となっている。このためドイツテレコムは勤務時間外にメールを受け取らないよう従業員に呼びかけている。また、自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)では一部の社員(1,100人強)について、勤務終了後はメールをサーバーでストップし当該社員に送信しない措置をとっている。当該社員のパソコンには出勤時間の30分前に自動送信する仕組みだ。