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2014/3/12

企業情報

Continental AG―タイヤ分野で買収検討―

この記事の要約

自動車部品大手の独Continental(ハノーバー)は6日の決算発表で、タイヤ事業分野で買収を検討していることを明らかにした。自動車メーカー向け事業への依存度を引き下げる戦略の一環で、エルマール・デーゲンハルト社長は「 […]

自動車部品大手の独Continental(ハノーバー)は6日の決算発表で、タイヤ事業分野で買収を検討していることを明らかにした。自動車メーカー向け事業への依存度を引き下げる戦略の一環で、エルマール・デーゲンハルト社長は「今後1年~1年半で買収を行うことは十分に考えられる」と明言した。

自動車メーカー向け事業は景気変動の影響を受けやすいため、同社はそれ以外の事業を強化しており、2月にはゴム製品大手の米Veyance Technologiesを買収すると発表した。売上高に占める自動車メーカー向け事業の割合を現在の66%から将来的に60%へと引き下げる考えだ。

タイヤ分野では一般消費者向け事業(非自動車メーカー向け事業)を拡充する方針。消費者向け事業では原料高騰分を製品価格に転嫁しやすく、高い利益率を保てるとみている。

2013年12月期の売上高は前期比1.8%増の333億3,100万ユーロと小幅な伸びにとどまった。欧州市場低迷のほか、為替差損が響いたためで、ユーロ高による売り上げの目減り規模は8億ユーロ強に上った。営業利益(EBIT)は2.4%増の32億6,370万ユーロ、最終利益は0.9%増の19億2,310万ユーロだった。

14年12月期は売上高で5%増の350億ユーロを見込む。北米と中国事業がけん引車になると予想。欧州市場については緩やかな回復を見込む。