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2014/3/12

経済産業情報

CeBIT開幕、商談重視で一般公開廃止

この記事の要約

世界最大の情報通信技術見本市「CeBIT」が10日、ハノーバーで開幕した。今回は世界70カ国から前年(3,382社)をやや上回る3,400社が出展している。今年から商談の場としての役割を全面に押し出して平日の開催にすると […]

世界最大の情報通信技術見本市「CeBIT」が10日、ハノーバーで開幕した。今回は世界70カ国から前年(3,382社)をやや上回る3,400社が出展している。今年から商談の場としての役割を全面に押し出して平日の開催にするとともに一般公開を中止したため、来場者数は前年の27万3,000人を大きく下回る23万人に減少する見通しだ。

CeBITの今年の共通テーマは、「データビリティ(datability)」。ドイツ見本市社のオリバー・フレーゼ最高経営責任者(CEO)は同キーワードについて「利用可能な大量のデータ(ビッグ・データ)を持続的、かつ責任をもって利用すること」と説明。ビッグデータをどんな目的のために、どのように活用するか、利用者にどんな利益をもたらし得るかを模索し、その実現に向けて取り組むことだとした。

9日の開会式で挨拶に立ったメルケル首相はデータビリティとの関連で、データ保護・情報漏えい防止対策強化の必要性を訴えた。また、デジタル経済分野の発展・推進に向け同分野で欧州連合(EU)の市場統合を急ぐ必要があるとの見解を示した。

一方、今年のパートナー国である英国のキャメロン首相は独アウディの「技術による先進」のスローガンを引き合いに出して、技術革新は英国の将来にとっても重要だと強調。英国の「発明家魂」とドイツの「工業文化」が連携を強めることで大きな進展が見込めるとの考えを示した。