鉄鋼系複合企業の独Thyssenkrupp(エッセン)は11日、鉄道レール販売事業の廃止方針を明らかにした。同事業の一括売却を目指したが、買い手がみつからないため、2015年9月末までに清算手続きを終了する意向だ。これに伴い従業員を最大260人、整理する。
同社は昨年5月、鉄道設備製造事業と鉄道レール販売事業の売却方針を発表した。独市場の成長余地が小さいほか、価格圧力も高まっているためと説明した。ただ、鉄道設備製造事業については利益を確保できるとして、手元に残す方針へと転換している。
Thyssenkruppはかつて、鉄道レールの製造事業も展開していたが、01年に墺同業Voest-Alpineに売却した。