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2014/4/2

経済産業情報

グローバル化の恩恵、ドイツは大 国民1人当たり年1,240ユーロで世界4位に

この記事の要約

ドイツは経済のグローバル化で高い恩恵を受けているようだ。ベルテルスマン財団が3月24日発表したレポートによると、ドイツ国民1人当たりの2011年の実質国内総生産(GDP)は2万8,500ユーロで、1990年に比べ7,20 […]

ドイツは経済のグローバル化で高い恩恵を受けているようだ。ベルテルスマン財団が3月24日発表したレポートによると、ドイツ国民1人当たりの2011年の実質国内総生産(GDP)は2万8,500ユーロで、1990年に比べ7,200ユーロ増加した。このうち国内経済の成長に起因するものは5,700ユーロ、グローバル化に起因するものは1,500ユーロだった。グローバル化に伴うGDPの押し上げ効果は90年~11年の累計では1人当たり2万6,100ユーロとなり、年平均は同1,240ユーロに上った。

グローバル化に伴う90年~11年のGDPの押し上げ効果を世界42カ国で比較したところ、トップはフィンランドで累計が1人当たり3万1,400ユーロに達した(年1,500ユーロ)。2位はデンマーク(累計2万9,800ユーロ、年1,420ユーロ)、3位は日本(同2万9,500ユーロ、1,400ユーロ)で、ドイツは4位だった。

グローバル化による経済的恩恵は調査した42カ国すべてでみられたものの、恩恵の程度は国によって大きく異なる。90年~11年累計で1万ユーロ以上の恩恵を受けた国(上位24カ国)のほとんどは西欧・北米・アジア太平洋地域のいわゆる工業先進国で、04年に欧州連合(EU)に新規加盟した中東欧諸国ではスロベニア(11位)、エストニア(23位)が含まれているに過ぎない。

一方、累計で5,000ユーロ未満(ワースト10位)の国はインド、中国、メキシコ、ロシア、ブラジル、ブルガリア、南アフリカなどすべて新興・途上国だった。最下位のインドは累計が400ユーロ(年20ユーロ)。下から2番目の中国も同1,700ユーロ(年80ユーロ)で、ドイツの15分の1以下にとどまった。