鉄鋼系複合企業の独ティッセンクルップ(エッセン) は6月29日、スウェーデンの軍用船子会社ティッセンクルップ・マリン・システムズ ABを現地の軍需大手サーブに売却することで合意したと発表した。軍用船を全面的に自国で開発・製造するというスウェーデン政府の方針を受けた措置で、4月に覚書(MoU)を交わしていた。取引の成立にはティッセンクルップの取締役会と監査役会、および現地独禁当局の承認が必要。
ティッセンクルップ・マリン・システムズ ABは同国南部のマルメ、カールスクルーナ、ムスコーに事業拠点があり、従業員数は約900人。非原子力潜水艦などを製造している。ティッセンクルップ は軍用船事業の拠点を今後、ドイツのキール、ハンブルク、エムデンの3カ所に集約する。サーブは今回の取引により潜水艦建造事業に参入する。