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2014/7/9

企業情報

ドイツ鉄道―カートレインを全廃―

この記事の要約

ドイツ鉄道(DB、ベルリン)は4日、カートレイン事業の廃止方針を明らかにした。採算が取れていないためで、事業の規模を段階的に縮小。2016年末までに全廃する。夜行列車の本数も削減する意向だ。 カートレインはバカンスシーズ […]

ドイツ鉄道(DB、ベルリン)は4日、カートレイン事業の廃止方針を明らかにした。採算が取れていないためで、事業の規模を段階的に縮小。2016年末までに全廃する。夜行列車の本数も削減する意向だ。

カートレインはバカンスシーズンこそ需要があるものの、それ以外は利用者がほとんどいない。年間の利用者数も昨年は20万人と、15年前の半分以下に落ち込んだ。DBの長距離列車利用者(1億3,100万人)に占める割合は0.15%に過ぎない。

DBは同サービスの廃止を踏まえて現在、乗客の自動車をトラックで別送する試験サービスをベルリン~ミュンヘン、デュッセルドルフ~ミュンヘン間で実施している。ただ、自動車は通常、乗客よりも遅く届くため、十分な量の需要を掘り起こせるかは不透明だ。

夜行列車はコペンハーゲン、パリ行きを全廃。ワルシャワ/プラハ発、アムステルダム行は終着駅をケルンに変更し、運行区間を短縮する。『南ドイツ新聞』によると、これらの路線は昨年、合計の売上高4,800万ユーロに対し1,200万ユーロの赤字を計上したという。