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2014/7/23

経済産業情報

飲食・宿泊業界で来年から法定最低賃金適用に

この記事の要約

独飲食・宿泊業界労組NGGは20日、法定最低賃金の適用開始時期の延期に向けて雇用者団体DEHOGAと進めてきた交渉が決裂したと発表した。これにより、同業界では時給8.5ユーロの法定最低賃金が来年1月1日付で適用される見通 […]

独飲食・宿泊業界労組NGGは20日、法定最低賃金の適用開始時期の延期に向けて雇用者団体DEHOGAと進めてきた交渉が決裂したと発表した。これにより、同業界では時給8.5ユーロの法定最低賃金が来年1月1日付で適用される見通しとなった。

ドイツでは最低賃金法案が11日に成立、来年1月1日付で施行される。ただ、労使協定で独自の最低賃金を取り決めた業界では16年末まで8.5ユーロ未満の賃金が認められるため、現在、様々な業界で労使が業界最低賃金の取り決めに向け交渉している。

飲食・宿泊業界では雇用者団体DEHOGAが独東部地区に15年1月から7.5ユーロの最低賃金導入を要求。これに対し労組NGGは、一部の被用者で現在よりも賃金が低下する恐れがあると批判し、交渉を打ち切った。

一方、NGGは15年から2年間、法定最低賃金を下回る業界最低賃金を受け入れる見返りとして、17年7月1日から業界最低賃金を全国一律で10ユーロに引き上げるよう要求した。DEHOGAはこれを「無責任で受け入れられない」と批判している。