独商品テスト財団シュティフトゥング・ヴァーレンテスト(SW)が実施したヘーゼルナッツチョコレートの試売検査で、リッター・スポーツの製品が「合成香料を使用しているにもかかわらず天然香料と表示していた」として「不合格」となったことを同社が不当として同評価の仮差し止めを求めていた係争で、2審のミュンヘン高等裁判所は9日、原告の訴えを認めた1審決定を支持した。最高裁への抗告は認めておらず、仮差し止め命令は確定した。
SWは昨年11月22日発売の商品テスト誌『テスト』に掲載した試買検査のレポートで、リッターのチョコレートに香り、品質、味などで高い評価を与えたものの、「成分表示」の項目で「化学合成された香料(成分:ぺリオトロピン)を使っているにもかかわらず天然香料を使っていると表示している」と批判、総合評価で不合格とした。
これに対し同社は「チョコレートに添加されているペニオトロピンは欧州連合(EU)で認められている製法で植物から抽出した天然香料だ。製品表示に誤りはない」と反論。ペニオトロピン製造元の香料メーカー、シムライズも成分をすべて植物から得たことを証明したため、リッターの仮処分申請が受け入れられた。