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2014/10/8

企業情報

アラガン―「ボトックス」需要を美容以外の分野で掘り起こし―

この記事の要約

医薬品大手の米アラガンは主力製品であるしわ取り剤「ボトックス」を欧州市場では当面、美容以外の分野を中心に投入していく。米国と異なりボトックスを用いた美容整形に対する拒否感が強いためだ。欧州法人のポール・ナバール社長が独『 […]

医薬品大手の米アラガンは主力製品であるしわ取り剤「ボトックス」を欧州市場では当面、美容以外の分野を中心に投入していく。米国と異なりボトックスを用いた美容整形に対する拒否感が強いためだ。欧州法人のポール・ナバール社長が独『フランクフルター・アルゲマイネ』紙に明らかにした。

ボトックスはボツリヌス菌が生み出す毒素「ボツリヌストキシン」を原料とする注射剤。筋弛緩作用があり、しわ取りやエラ取りの効果がある。ただ、ドイツをはじめ欧州諸国では消費者の受容度が低く、6年前に行った市場キャンペーンは失敗に終わった。

同社は美容分野の需要が欧州では当面、拡大しないと判断。片頭痛や失禁、痙性(けいせい)などの治療薬として売り込みを強化している。これが奏功し、今年は欧州売上が13%増加する見通しだ。独売上成長率はこれを上回るという。