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2014/10/8

企業情報

RWE―本社ビルを売却―

この記事の要約

エネルギー大手のRWEは2日、独エッセンにある本社ビルを米不動産ファンド、アメリカン・リアルティ・キャピタル・グローバル・トラスト(ARC)に売却したうえで借り受けること(リースバック)で合意したと発表した。取引金額は非 […]

エネルギー大手のRWEは2日、独エッセンにある本社ビルを米不動産ファンド、アメリカン・リアルティ・キャピタル・グローバル・トラスト(ARC)に売却したうえで借り受けること(リースバック)で合意したと発表した。取引金額は非公開。RWEは財務が悪化しており、同社の象徴ともいうべき本社を売却することで、従業員の間に危機感を喚起する考えとみられる。

RWE本社は高さ127メートルのタワービルと4棟の別館で構成されており、1996年に完成した。投資額は約1億5,000万ユーロ。タワービルは地元エッセン市のシンボルともなっている。

RWEは再生可能エネルギーの急速な拡大を目指すドイツの「エネルギー転換政策」の影響で業績が悪化している。過去の経営陣が石炭、原子力発電の強化戦略を推し進めたことが裏目に出ており、昨年は戦後初の最終赤字(27億5,700万ユーロ)を計上した。債務の圧縮に向けて資産の売却に取り組んでいる。