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2014/10/22

企業情報

BASF―繊維化学事業を売却―

この記事の要約

化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)は16日、繊維化学事業をスイスの特殊化学品メーカー、アークロマ(Archroma)に売却することで合意したと発表した。事業整理の一環で、パフォーマンス化学部門の事業を収益力 […]

化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)は16日、繊維化学事業をスイスの特殊化学品メーカー、アークロマ(Archroma)に売却することで合意したと発表した。事業整理の一環で、パフォーマンス化学部門の事業を収益力の高い分野に絞り込んでいく。取引金額は公表しないことで合意した。売却手続きは独禁当局の審査を経て来年第1四半期に終了する見通し。

BASFの繊維化学事業はシンガポールに統括拠点があり、繊維生産の全過程向けにソリューションを提供している。売上高は3億2,100万ユーロ。従業員は290人で、そのうち230人は顧客企業がひしめくアジアで勤務している。

アークロマは投資会社SKキャピタル・パートナーズの傘下企業で、繊維・製紙産業および乳剤向けの特殊化学品を生産している。世界の35カ国以上に計3,000人の従業員がいる。BASFのパフォーマンス化学部門を統括するハンス・ライナース氏は、繊維化学業界では現在、再編が進んでおり、事業の規模が決定的に重要になっていると指摘。BASFの繊維化学事業はアークロマの傘下に入ることで将来性が高まるとの見方を示した。