ドイツ連邦統計局が10月30日発表した同月の消費者物価指数(速報値)は前年同月比の上昇率が0.8%となり、これまで同様、低水準にとどまった。インフレ率が0.8%となるのは4カ月連続。エネルギーが2.3%減となり、全体が強く押し下げられた格好だ。食料品の上げ幅は0.7%で、前月の0.9%を下回った。消費者物価は前月比では0.3%低下した。
欧州連合(EU)基準の物価変動率は前年同月比がプラス0.7%、前月比がマイナス0.3%だった。
一方、EU統計局ユーロスタットが31日発表したユーロ圏の同月のインフレ率(速報値)は前年同月比0.4%となり、前月の0.3%から0.1ポイント拡大した。ただ、依然として欧州中央銀行(ECB)が上限目標とする2%を大きく下回る水準。価格変動が激しいエネルギー、食品・アルコール・たばこを除いた基礎インフレ率は0.8%から0.7%に縮小しており、デフレ懸念は払しょくされていない。