製薬・化学大手の独バイエル(レバークーゼン)は10月30日の決算発表で2014年12月期の業績見通しを引き上げた。第3四半期(7~9月)決算が好調だったほか、為替リスクの低下、米メルクのOTC薬事業買収といったプラス要因もあったためで、売上高を従来予測の410億ユーロから420億ユーロに上方修正。これまで「一ケタ台の前半から半ば」としていた営業利益(EBITDAベース、特殊要因を除く)の伸び率についても「一ケタ台半ば」へと引き上げた。
同社は5月、メルクのOTC薬事業を現金142億ドル(104億ユーロ)で取得することを明らかにした。10月1日付で決算に組み込んでおり、その効果で第4四半期(10~12月)は売上高が3億~3億5,000万ユーロ、EBITDA(同)が7,000万ユーロ押し上げられる見通しだ。
第3四半期の売上高は101億8,700万ユーロで、前年同期を5.6%上回った。3部門すべてで増収を確保。農業科学部門は増収幅が12.7%に達した。EBITDA(同)は1.4%増の20億1,100万ユーロ、最終利益は12.7%増の8億2,600万ユーロだった。