独最大手銀行のドイツ銀行(フランクフルト)が10月29日発表した2014年7-9月期(第3四半期)の最終損益は9,200万ユーロの赤字となり、前年同期の黒字(5,100万ユーロ)から大きく悪化した。訴訟関連の引当金を計8億9,400万ユーロ計上したことが響いた格好。税引き前利益は前年同期の1,800万ユーロから2億6,600万ユーロへと大幅に拡大し、中核事業では同利益が13億ユーロ(8%増)に達した。
主な部門の税引き前利益は投資銀行が4%増の3億7,400万ユーロ、リテールが3%増の3億5,600万ユーロ、資産管理が2%増の2億8,800万ユーロだった。
貸倒引当金は前年同期の5億1,200万ユーロから2億6,900万ユーロへとほぼ半減した。9月末時点の狭義の中核自己資本比率(CET1比率)は11.5%で、昨年末の9.7%から1.8ポイント改善したものの、6月末とは同水準にとどまった。最終赤字に転落したことで自己資本利益率は0%からマイナス1%に悪化している。