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2014/11/5

経済産業情報

独ICT市場が2年ぶりに拡大の見通し

この記事の要約

独情報通信業界連盟(Bitkom)は10月28日、ドイツの情報通信技術(ICT)市場規模が今年は前年比1.6%増の1,534億ユーロとなり、2年ぶりに増加に転じるとの予測を発表した。ITハードとソフトがそれぞれ5.8%、 […]

独情報通信業界連盟(Bitkom)は10月28日、ドイツの情報通信技術(ICT)市場規模が今年は前年比1.6%増の1,534億ユーロとなり、2年ぶりに増加に転じるとの予測を発表した。ITハードとソフトがそれぞれ5.8%、5.6%伸びて全体をけん引。通信インフラ(3.8%増)とITサービス(2.7%増)も拡大する。コンシューマーエレクトロニクス(1.5%減)、通信サービス(1.4%減)、通信端末(1.0%減)は振るわない。

IT市場は4.3%増の778億ユーロとなり、これまでに引き続き拡大。ITハードの伸び率は前年の1.2%から5.8%へと上昇する。減少が続いたパソコン売上高が今年は11.6%増の61億ユーロと大幅拡大することが大きい。ソフトもこれまでの高い伸び率を維持する。ITサービスは伸び率の縮小に歯止めがかかり、増加幅は昨年の1.7%から2.7%に膨らむ見通しだ。

通信市場はサービスと端末の不振が響いて0.9%減の650億ユーロに縮小。端末をけん引してきたスマートフォンは1.7%増の83億ユーロにとどまり、伸び率は13年の9.2%を大きく下回る(11年:60.2%、12年:38.7%)。

コンシューマーエレクトロニクスは1.5%減となるものの、減少幅は昨年の14.8%から大きく縮小する。ゲーム機が好調で、伸び率は前年の8.3%から23.6%に拡大する見通しだ。薄型テレビは3.0%減(昨年:19.8%減)、デジタルカメラは9.9%減(同14.7%減)を見込む。