ドイツ連邦経済省が6日発表した2014年9月の製造業受注指数(暫定値)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比0.8%増となり、2カ月ぶりに上昇した。夏休みを遅めに設定する州が多かったことが前月に引き続きマイナス要因となったものの、大型受注が平均を上回り、全体が押し上げられた格好。経済省は地政学リスクやユーロ圏経済低迷などの「難しい環境のなかで新規受注は全体的に安定推移している」との見方を示した。
製造業受注を地域別でみると、ユーロ圏外は4.4%と大きく増加。ユーロ圏(ドイツを除く)も2.5%の伸びを記録した。国内は2.8%減となり、2カ月連続で落ち込んだ。国内受注は5月以降、7月に1.1%増となったのを除きすべて減少している。
伸び率が最も大きかった部門は投資財で、1.3%増加した。ユーロ圏外とユーロ圏がそれぞれ4.3%、3.5%拡大。国内は3.4%落ち込んだ。
中間財も0.8%伸びた。ユーロ圏外が6.9%増と大きく拡大。ユーロ圏も1.4%増加した。国内は2.2%減だった。
消費財は1.4%減で、内訳はユーロ圏外が4.2%減、国内が2.0%減、ユーロ圏が2.2%増だった。
特殊要因による統計上のブレが小さい四半期単位の比較をみると、第3四半期(7~9月)は第2四半期(4~6月)を実質0.1%上回った。国内とユーロ圏が各2.0%減、1.7%減となったものの、ユーロ圏外が3.8%増加。全体が押し上げられた。