風力発電用タービンの世界最大手であるデンマークのヴェスタス(ラナース)は7日の決算発表で、2014年通期の業績予測を引き上げた。事業が好調に推移しているためで、売上高を従来見通しの60億ユーロから最大70億ユーロに上方修正。売上高営業利益率(特別項目を除くEBITベース)も6%から7~8%に引き上げた。上方修正は8月に続き今年2度目。
14年第3四半期(7~9月)の売上高は18億1,300万ユーロで、前年同期を26%上回った。営業利益(特別項目を除くEBITベース)は2.4倍の1億6,300万ユーロに増加。純損益は8,700万ユーロの赤字から1億200万ユーロの黒字に転換し、4四半期連続で利益を計上した。
同社は最重要市場である米国の中間選挙でこのほど、野党・共和党が大勝したことを懸念材料として挙げた。オバマ政権が導入した風力発電設備に対する税優遇措置の延長を阻止する可能性があるためだ。同措置は15年末で期限が切れる。