エネルギー大手のエーオン(デュッセルドルフ)は10日、同社とブラジルの投資家エリケ・バチスタ氏が経営権を共有する現地電力大手ENEVA(旧MPXエネルギア)が会社更生手続きの適用を申請したと発表した。発電所の建設遅延と市場環境の悪化、累積債務の拡大を受けて資金繰りに行き詰った格好。エーオンが50%を直接出資するペセム第2発電所は更生手続き申請の対象となっておらず、同社の2014年の利益は大きな影響を受けないとしている。
エーオンは2012年、欧州域外事業を強化する戦略の一環でMPX株を10%取得。その後、資金難に陥ったバチスタ氏から同株を買い増した。出資比率は現在、エーオンが43%、バチスタ氏が20%となっている。
エーオンは昨年、ブラジル事業で総額3億4,000万ユーロの減損を計上した。