欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2015/3/18

企業情報

コメルツ銀行―制裁金14.5億ドル支払いで米当局と和解―

この記事の要約

独2位銀行のコメルツ銀行(フランクフルト)は12日、米当局に制裁金14億5,200万ドル(11億9,600万ユーロ)を支払うことで合意したと発表した。米国の資金洗浄規制とイランなどに対する制裁規定に違反したため。今回の合 […]

独2位銀行のコメルツ銀行(フランクフルト)は12日、米当局に制裁金14億5,200万ドル(11億9,600万ユーロ)を支払うことで合意したと発表した。米国の資金洗浄規制とイランなどに対する制裁規定に違反したため。今回の合意を受けて同行は2014年第4四半期(10~12月)に一時金3億3,800万ユーロを追加計上したため、14年12月通期の利益を大幅に下方修正した。

同行は02~08年にかけて、米国の制裁対象となっているイランとスーダンの企業の送金を引き受けていた。送金を支援した企業のなかには核物質の輸送容疑を受けるイラン国営海運会社IRISLが含まれている。コメ銀が制裁規定に違反して引き受けたドル建て送金は計6万件で、総額は2,530億ドルに上る。

同行はこのほか、オリンパスの粉飾決算にからむ有価証券取引でも米国の法令に違反していた。

コメ銀は2月に発表した14年12月期暫定決算で、営業利益を10億2,200万ユーロ、最終利益を6億200万ユーロとしていた。今回の合意に伴う一時金計上を受けてこれをそれぞれ6億8,400万ユーロ、2億6,400万ユーロへと引き下げた。