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2015/3/18

企業情報

DMG Mori Seiki―15年は減益見通し―

この記事の要約

工作機械大手のDMG森精機(以下、森精機)と資本・業務提携する独DMG Mori Seiki(旧ギルデマイスター、ビーレフェルト)は13日の決算発表で、2015年12月期の営業利益(EBIT)が1億6,500万ユーロ程度 […]

工作機械大手のDMG森精機(以下、森精機)と資本・業務提携する独DMG Mori Seiki(旧ギルデマイスター、ビーレフェルト)は13日の決算発表で、2015年12月期の営業利益(EBIT)が1億6,500万ユーロ程度となり、前期を約10%下回るとの見通しを明らかにした。景気が減速しているためで、1~2月の新規受注高は前年同期の3億8,240万ユーロから3億6,530万ユーロに後退。第1四半期(1~3月)は売上高が横ばいにとどまり、EBITは減少する見通しだ。

14年12月期は新規受注高、売上高、利益がすべて過去最高を記録した。森精機との戦略提携のほか、独経済の安定や米国経済の成長が業績を押し上げたもよう。新規受注高は前期比11%増の23億3,140万ユーロ、売上高は9%増の22億2,900万ユーロ、EBITは24%増の1億8,260万ユーロ、最終利益は30%増の1億2,110万ユーロとなった。

同社に対しては現在、森精機が株式公開買い付け(TOB)を進めている。森精機は買い取り価格を当初、1株当たり27.5ユーロとしていたが、その後2度引き上げ、現在は30.55ユーロに変更。TOBの成立条件も議決権比率で50%プラス1株の確保とした当初の方針を40%に引き下げた。10日時点ですでに40.64%を確保したことから、TOBの成立は確実となっている。