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2015/4/1

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デューフライ―同業WDF買収へ―

この記事の要約

世界最大の免税店運営会社であるスイスのデューフライ(バーゼル)は3月28日、イタリアの同業ワールド・デューティ・フリー(WDF)を買収すると発表した。デューフライはスイス同業ニュアンス・グループの買収計画を昨年6月に発表 […]

世界最大の免税店運営会社であるスイスのデューフライ(バーゼル)は3月28日、イタリアの同業ワールド・デューティ・フリー(WDF)を買収すると発表した。デューフライはスイス同業ニュアンス・グループの買収計画を昨年6月に発表したばかり。免税店の世界市場が今後、急速に拡大すると予想されることから、同社は買収を通して事業規模を拡大し、競争力を一段と高める考えだ。

WDFの株式50.1%をアパレル大手ベネトンのオーナー一族から1株当たり10.25ユーロ、総額13億ユーロで取得。この取引の終了後は株式公開買い付け(TOB)を同じ条件で実施する。完全買収した場合、買収総額は債務の引き受けも含めて約36億ユーロに上る。

買収資金を確保するため、デューフライは社債を最大15億ユーロ発行するほか、最低21億ユーロの増資を実施する。増資はシンガポール国営投資ファンドのGIC、テマセクおよびカタール投資庁がそれぞれ最大4億5,000万ユーロを引き受け、残りは銀行シンジケート団が引き受ける。

デューフライはWDFの買収により免税店数を2,150カ所以上、市場シェアを24%にそれぞれ拡大。売上高は78億スイスフランに達する見通しだ。

世界の免税店市場はアジアを中心に急速に成長しており、市場規模は2014年の370億ドル弱から19年には590億ドルに拡大すると予想されている。

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