欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2015/6/3

経済産業情報

ホテル・飲食業界の賃金が大きく上昇、法定最低賃金の効果で

この記事の要約

ドイツ連邦統計局が5月29日発表した2015年第1四半期(1~3月)の協定賃金指数は前年同期を2.7%上回った。ホテル・飲食業は上げ幅が3.4%と平均を0.7ポイント上回る水準。時給8.5ユーロの法定最低賃金が1月に導入 […]

ドイツ連邦統計局が5月29日発表した2015年第1四半期(1~3月)の協定賃金指数は前年同期を2.7%上回った。ホテル・飲食業は上げ幅が3.4%と平均を0.7ポイント上回る水準。時給8.5ユーロの法定最低賃金が1月に導入された効果で業界賃金が引き上げられたことが背景にある。

ホテル・飲食業は賃金水準が最も低く、これまでは時給8.5ユーロ未満で働く人が多かった。1月の法改正で同業界の雇用主の多くは賃上げか人員削減を余儀なくされた。

第1四半期の賃上げ幅が最も大きかった業界は鉱山・採石で、4.9%に達した。炭鉱業界で3月に一時金600ユーロが支給されたことが大きい。水道・ごみ処理と運輸・倉庫もそれぞれ3.7%、3.6%上昇した。

上昇率が最も小さかったのは航空と不動産で、ともに0.4%にとどまった。これに小売(0.5%)が続く。