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2015/7/1

企業情報

モンサント―バイエルの農業科学部門買収を視野に―

この記事の要約

スイスの同業シンジェンタに買収提案を行った米農業科学大手のシンジェンタが独バイエルの農業科学部門(BCS)買収も視野に入れている。モンサントのブレット・ベーゲマン最高執行責任者(COO)がブルームバーグ通信のインタビュー […]

スイスの同業シンジェンタに買収提案を行った米農業科学大手のシンジェンタが独バイエルの農業科学部門(BCS)買収も視野に入れている。モンサントのブレット・ベーゲマン最高執行責任者(COO)がブルームバーグ通信のインタビューで明らかにしたもので、シンジェンタを買収できない場合は他の選択肢の1つとしてBCS買収を目指す可能性があると語った。

シンジェンタは5月8日、モンサントから買収提案を受け取ったことを明らかにした。買収提示額は1株当たり449スイスフランで、前日終値を35%以上、上回るものの、シンジェンタの取締役会は同社を過小評価しているうえ、独禁法上のハードルも高いとして受け入れを拒否。交渉入りも拒んでいる。

モンサントのヒュー・グラント最高経営責任者(CEO)は『ウオール・ストリート・ジャーナル』紙に、シンジェンタ買収に腰を据えて取り組み意向を明らかにしたものの、成功しない可能性もあるため、同社はBCSにも目を向けているもようだ。

ベーゲマンCOOはバイエルがBCSを売却するかどうは分からないとしたうえで、バイエルは他の何らかの取引について前向きに協議するとの見方を示した。