ドイツのIT起業家の間で最も評価の高い都市は首都ベルリンであることが、情報通信業界連盟(Bitkom)が19日発表したアンケート調査結果で分かった。起業に最も適した都市として同市を挙げた回答者は73%(複数回答可)に達し、2位以下に大きく水をあけた。IT関係の有望なスタートアップ企業を見つけるにはベルリンに注目する必要がありそうだ。
2位はハンブルクで14%、3位ミュンヘンも9%にとどまった。ベルリンがダントツ1位の評価を受けたことについてBitkomベルリン支部の広報担当者は「ベルリンにはスタートアップの素晴らしいエコシステムが形成されており、スタートアップは投資家と出会って成功すれば急速に成長できる」と事情を説明。インフラの充実や生活の質の高さ、比較的安い家賃と物価も吸引力になっていると指摘した。
有望なスタートアップが多いことを受けて、米ネット通販大手アマゾンは6月、同市に開発拠点「アマゾン・オフィシズ・ベルリン」を開設した。ドイツ銀行は金融関連のITスタートアップ企業である「フィンテック」と協働するための事業拠点をロンドン、米シリコンバレーと並んでベルリンにも設立する。