保険大手の独アリアンツ（ミュンヘン）は29日、英不動産大手ハンマーソンと共同でアイルランド国家資産管理機構（NAMA）から不動産融資債権を取得したと発表した。不動産ポートフォリオの多角化に向けた措置で、「アイルランド市場の開拓に向けた極めて魅力的な案件だ」としている。
首都ダブリンの小売不動産向け融資債権を譲り受けた。取引金額は18億5,000万ユーロで、アリアンツは9億ユーロを拠出した。
同債権の対象となっている不動産にはダンドラム・タワー・センターが含まれる。同センターは2005年にオープンしたアイルランド初のショッピング・娯楽センターで、ビジター数は年1,800万人に上る。
NAMAは金融危機で経営が悪化した同国の銀行から不良資産を買い取る目的で2009年に設立された。NAMAが今回売却した融資債権の簿価は約26億ユーロだった。
