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2015/9/30

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リンツのクマチョコは商標権を侵害せず、ハリボの敗訴確定

この記事の要約

菓子大手のリンツが販売するクマをかたどった人形型のチョコレート(以下:クマチョコ)は商標権の侵害に当たるとして同業のハリボが販売差し止めを求めていた係争で、ドイツの最高裁である連邦司法裁判所(BGH)は23日、ハリボの訴 […]

菓子大手のリンツが販売するクマをかたどった人形型のチョコレート(以下:クマチョコ)は商標権の侵害に当たるとして同業のハリボが販売差し止めを求めていた係争で、ドイツの最高裁である連邦司法裁判所(BGH)は23日、ハリボの訴えを退ける判決を下した。

リンツは2011年、クマチョコを発売した。チョコは金色のアルミホイルで包装され首に赤のリボンが結ばれている。同社はウサギをかたどった同様の製品をすでに販売しており、製品の種類を増やすためにクマチョコを市場投入した。

ハリボはクマの形をしたグミを「黄金のクマ(ゴールデンベア)」として以前から販売。製品の包装袋には赤いリボンを首にまとったクマの絵が描かれている。また、「ゴールデンベア」という言葉を約40年前に商標登録していた。

ハリボはこれを踏まえ、リンツのクマチョコはハリボが商標登録した「ゴールデンベア」の語を像化したものであり、商標権の侵害に当たると主張。販売禁止を求めて裁判を起こした。これに対しBGHの裁判官は、リンツのクマチョコは、「テディ」「チョコレート・クマ」「チョコレート・テディ」といった「ゴールデンベア」以外の言葉の像化でもあり得ると指摘。ハリボの商標権を侵害していないとの判断を示した。

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