特殊化学大手の独エボニック(エッセン)は1日、必須アミノ酸の1つであるメチオニンの生産施設をシンガポールに建設する計画だと発表した。同社は昨年第4四半期、シンガポールでメチオニン工場の操業を開始したばかりだが、世界的な需要拡大を受けて新たな工場を設置する。
年産能力15万トンの工場を建設する考え。操業開始は2019年を見込んでいる。シンガポール工場で生産したメチオニンはアジアを中心に世界で販売していく。工場建設計画は今後、監査役会の承認を得て正式化する。
メチオニンは家畜飼料に添加される。世界的な人口増と生活水準の向上を背景に食肉需要は拡大。これを受けてメチオニンの需要も急速に増えている。
同社はメチオニンをシンガポールのほか、ベルギーのアントワープ、独ヴェセリング、米モービルで生産している。