海運世界4位の独ハパックロイド(ハンブルク)は6日、新規株式公開(IPO)を実施した。初値は20.05ユーロで、公募・売出価格(20ユーロ)をわずかに上回る水準。世界貿易の低迷を受けて海運最大手モラー・マースクの7-9月期の利益が半減するなど株式市場デビューを取り巻く環境の悪化が反映された格好だ。
同社は9月下旬、新株と発行済み株を公開し、市場資金5億ドル(約4億5,000万ユーロ)を調達する計画を明らかにした。今回のIPOで獲得したのは3億ドルにとどまったものの、ヤンセン社長は、市場資金で船舶6隻を調達する計画は3億ドルでも実行可能だとして問題がないとの立場を示した。
同社は2004年と11年にもそれぞれIPOを計画したものの、とん挫した経緯がある。