欧州航空大手のルフトハンザグループは5日、エジプトの保養地であるシャルムエルシェイク向けのフライトを当面、見合わせると発表した。同地の空港を出発したロシアの航空会社コガリムアビアの機材が10月31日に墜落したのは過激組織イスラム国(IS)の爆弾テロが原因との見方が出ているため、安全を期して運行を当面、停止する。独エア・ベルリンの墺子会社ニキも7日のシャルムエルシェイク向けチャーター便の運航中止を一時検討した。
コガリムアビアが運行する旅客機は31日、シナイ半島南部のシャルムエルシェイクを離陸した約20分後に墜落し、乗客乗員全員が死亡した。原因は解明されていないものの、英国のハモンド外相は4日、ISが機内に爆発物を持ち込んだ可能性が高いと発言。自国の旅客機のシャルムエルシェイク向けフライトを停止させた。
ルフトハンザはこれを受け、子会社ユーロウイングスが独ケルン/ボン空港から運行する便と、スイス子会社エーデルワイスがチューリヒから運行する便の無期見合わせを決めた。
ドイツの航空会社は31日以降、シナイ半島上空の通過を全面的に回避している。