ドイツ連邦陸運局(KBA)が6日発表した2015年の乗用車新車登録台数は前年比5.6%増の320万6,042台となり、09年以来の高水準を記録した。増加は2年連続。独自動車工業会(VDA)によると、独メーカーのブランド(国外ブランドを含む)が5%増の230万6,400台、国外メーカーの車両が6%増の89万9,600台とともに好調だった。12月単月の新車登録台数は24万7,355台で、前年同月比7.7%の伸びを記録した。
15年の新車に占めるガソリン車の割合は50.3%で、前年の50.5%からやや低下。ディーゼル車は47.8%から48.0%へと上昇した。ハイブリッド車は3万3,630台で、プラグインハイブリッド車はそのうちの1万1,101台を占めた。電気自動車(EV)などのエレクトロアウトは1万2,363台だった。
新車の走行1キロメートル当たりの二酸化炭素(CO2)排出量は平均128.8グラムで、前年の132.8グラムから3%低下した。
車種別のシェアはコンパクトクラスが26.5%(前年26.4%)で最も大きく、これに小型車が14.6%(同15.1%)が続いた。小型車のシェアは低下傾向にある。3位は中型車で13.2%(12.5%)。SUVは15.2%増と大きく伸びてシェアが10.6%に達した。シェアで10%を超えるのは初めて。
伸び率が最も大きかったブランドはスマートで、前年比68.7%増の3万7,808台を記録。これにジープ(44.3%増の1万4,819台)、三菱(42.7%増の3万4,443台)が続いた。
スマート以外のドイツ車もすべて増加した。ミニ(19.7%増の3万9,714台)とポルシェ(17.1%増の2万8,543台)は2ケタ台の伸びを記録。その他のブランドはフォードが7.4%増の22万4,579台、メルセデスが5.3%増の28万6,883台、オペルが4.7%増の22万9,352台、フォルクスワーゲン(VW)が4.4%増の68万5,669台、BMWが4.3%増の24万8,565台、アウディが3.7%増の26万9,047台だった。
三菱以外の日本車ではレクサス(26.7%増の1,682台)、日産(11.7%増の6万9,835台)、スズキ(11.0%増の3万903台)、マツダ(10.9%増の5万8,216台)が2ケタ増を確保した。スバルは5.3%増の6,549台。トヨタ(6.2%減の6万5,939台)とホンダ(6.3%減の2万1,072台)は前年実績を下回った。
日本車以外の主な国外ブランドではダチア(6.4%減の4万5,764台)とシトロエン(1.1%減の5万1,413台)が減少。ランドローバー(24.1%増の1万8,216台)、ジャガー(17.9%増の4,987台)、ボルボ(13.2%増の3万6,120台)現代(8.6%増の10万8,434台)、ルノー(4.5%増の11万39台)、起亜(4.0%増の5万5,689台)、フィアット(3.8%増の7万719台)、シュコダ(3.7%増の17万9,951台)、セアト(1.7%増の9万4,673台)、プジョー(0.3%増の5万4,259台)は増加した。
ブランド別のシェア1位はこれまで同様VWで、21.4%に達した。これにメルセデス(8.9%)、アウディ(8.4%)、BMW(7.8%)、オペル(7.2%)、フォード(7.0%)が続いた。国外ブランドではシュコダの5.6%が最も高く、2位にはルノーと現代がそれぞれ3.4%で付けた。日本車は日産の2.2%が最高で、トヨタは2.1%、マツダは1.8%だった。
VDAによると、15年の国内乗用車生産台数は573万9,900台で、前年を2%上回った。輸出台数は同3%増の441万1,400台。12月は生産台数が前年同月比1%減の36万1,700台、輸出台数が同4%減の28万3,900台だった。